アンガーマネジメントと教育
怒鳴られ続けてきた人は、怒鳴る人になるか怯える人になる
怒りを発散するには怒鳴るしかないという思い込みが自分たちにはある。
教育現場では特にそうだ。
いまだに怒る=怒鳴る=指導するという思い込みが教員の間に蔓延している
誓って言う。怒鳴られて心の底から行動を変える生徒はいない。
表面上変えたようにふるまうか、怒鳴られた攻撃性を別の弱いところへ表出するだけだ、例えばいじめや自殺のように。
怒鳴ってクラスは経営できない。生徒は怯えるか弱いものを怒鳴るか・・・いずれにしろ誤った怒り方は効果がない。というより害でしかない。
弱い人は怒鳴る
自分が初任のころ、同じ部の顧問がとにかく容赦なく怒鳴る人で、生徒はおろか同僚であるはずの自分にまで指導という名で怒鳴る人だった。
そこで2年耐えた自分は抑うつと診断されるに至るのだが、今思うとそれが自分の人生を深く考える契機になった。
その人は自分のことが怖くて、強く見せたかったのだと思う。
侮られるのが嫌で、生徒にも自分にも強く見せたかったんだと思う。
自分の過ちは、その人と同じ土俵で戦おうとしたこと。
「自分の方が優秀だ」競争に自ら参加したこと。
昔の自分はいかに愚かだったかを教えてくれたのがその人だ。
今は感謝している。
今の自分は教員としての志は「低い」
教員として大学進学率を上げるとか、自分の出世とか、優秀さをアピールとか、今の自分はアホ臭いなって思う。なんで昔の自分はそこに執着していたのか、と思う。
給料が上がるわけでもないのにね。
それよりも生徒と「ごみがおちていないという意味で」清潔な環境で毎日過ごしたい。その過程で教科を楽しく教えたい。
それをすることで自分も楽しくなりそうだから。
笑顔のない、怒鳴るクラスにはもうしたくない。
アンガーマネジメントを広め、「怒りの連鎖を断ち切る」
結局はそれが自分の人生を地に足をつけて生きることになると感じるからだ。